業務用エアコンの選び方
業務用エアコン、店舗やオフィス用のパッケージエアコンの3つの選び方をご紹介します。床面積、用途、電力に応じて正しい空調機を選ぶことは、省エネ・省コストに繋がります。
1. 業務用エアコンのプロに、最適な業務用エアコンのアドバイスを受ける
空調エキスパートでは、業務用エアコン専門の技術者が、お客様のニーズにぴったりの業務用エアコン(空調機)をご提案させていただきます。お気軽にお電話またはお問い合わせフォームよりお問い合わせください。
2. 業務用エアコンを空調エキスパートのホームページから探す
空調エキスパートのホームページでは、さまざまなメーカーの業務用エアコンをご紹介しています。
「形」や「馬力」、「設置施設」といった項目から検索することも可能です。
3. 業務用エアコンの大きさ、馬力、種類から選ぶ
業務用エアコンの適切な「大きさ」、「馬力」、「種類」の選定方法をご紹介します。業務用エアコンの選定方法は3つのステップに分かれており、ステップ毎に計算式や算出表をご案内しています。
環境に効き異なりますので、最後はプロに現地調査をしてもらうことをおすすめします。
STEP 1床面積から業務用エアコンの大きさを決める
床面積から概略の冷暖房負荷を算定することで、業務用エアコン(空調機)の大きさを決めることが出来ます。詳細な冷暖房負荷を計算するには、日射や外壁からの負荷に外気負荷や人員、照明などの室内の発熱を合計して求めます。厨房や室内発熱の大きい工場などは、下表の標準的な床面積当りの熱負荷では適正な空調システム、空調機が選定できませんので、専門の技術者に計算してもらいましょう。
例として100㎡の事務室の業務用エアコン(空調機)を選定してみましょう。
下の表の床面積当りの熱負荷の列を見てその部屋の冷房熱負荷を計算します。
設置場所の面積 × 熱負荷 = 冷暖房負荷(kW)
従って、この部屋の業務用エアコン(空調機)は、6馬力160型(16.0kW)が最適となります。(室内負荷条件は概略負荷を算出する条件で、照明の量、人員の数などはこの条件で算出しています。100m2の場合は、照明が2,500W(40W×2灯の蛍光灯が約32台)、人員が20人外気が400m3/hで計算されているという事です。照明器具が多かったり、人口密度が高い事務室の場合は大きいほうの数値(170W/m2や別途計算した数値)を採用します。
単位床面積当りの概略冷暖房負荷算出表
室の種類 | 熱負荷 | ||
---|---|---|---|
冷房 | 暖房 | ||
W/m2 | W/m2 | ||
事務所 | 事務室 | 140~170(155) | 110~150(130) |
会議室 | 240 | 200 | |
銀行 | 営業室 | 230 | 230 |
百貨店(ショッピングセンター) | 売場 | 300~360(330) | 150~240(195) |
スーパーマーケット | 食料品 | 200 | 230 |
ホテル | 客室 | 110~150(130) | 170~200(185) |
宴会場 | 480 | 320 | |
飲食店 | 客席 | 290 | 230 |
公民館 | 研修室 | 240 | 230 |
図書館 | 閲覧室 | 150 | 130 |
病院 | 病室 | 110 | 90 |
劇場 | 客席 | 420 | 440 |
※熱負荷(概略冷暖房負荷)は照明、人員、外気量などの一般的な条件を基にして算出したものです。
STEP 2熱負荷から最適な馬力(形)の機種を選ぶ
馬力(型)と熱負荷対応表
※メーカーによって多少の差異があります。
馬力(形) | 冷暖房負荷(STEP1の計算結果) | |
---|---|---|
冷房 | 暖房 | |
1.5馬力 (P40形) | 1.6~4.0Kw (1600~4000w) | 1.6~5.2Kw (1600~5200w) |
1.8馬力 (P45形) | 1.7~4.5Kw (1700~4500w) | 1.6~5.8Kw (1600~5800w) |
2馬力 (P50形) | 1.8~5.0Kw (1800~5000w) | 1.6~6.6Kw (1600~6600w) |
2.3馬力 (P56形) | 1.8~5.6Kw (1800~5600w) | 1.6~7.3Kw (1600~7300w) |
2.5馬力 (P63形) | 1.8~6.3Kw (1800~6300w) | 1.6~8.0Kw (1600~8000w) |
3馬力 (P80形) | 2.3~8.0Kw (2300~8000w) | 2.0~10.8Kw (2000~10800w) |
4馬力 (P112形) | 4.3~11.2Kw (4300~11200w) | 4.5~14.0Kw (4500~14000w) |
5馬力 (P140形) | 5.5~14.0Kw (5500~14000w) | 5.0~18.2Kw (5000~18200w) |
6馬力 (P160形) | 5.5~16.0Kw (5500~16000w) | 5.0~19.0Kw (5000~19000w) |
8馬力 (P224形) | 7.5~22.4Kw (7500~22400w) | 8.5~27.0Kw (8500~27000w) |
10馬力 (P280形) | 9.1~28.0Kw (9100~28000w) | 9.1~34.0Kw (9100~34000w) |
能力と設置する場所に適した形(天井カセット形や天井隠蔽形、床置き形など)が決まったら『形から選ぶ』で、最適な機種を選定してください。
注:寒冷地などのパッケージの選定は、暖房負荷が大きいため暖房能力が満足できるかチェックする必要があります。
ご相談いただければ、専門の技術者が正しい数値を計算しぴったりの業務用エアコン(空調機)をご提案させていただきます。お気軽にお問い合わせください。
ご自身でユニット型空調機を選定したい方はこちらのページもご利用いただけます。
>空気線図による空調機能力の計算(株式会社テクノ菱和のサイトに移動します)
STEP 3冷暖房機器の種類を選ぶ
冷暖房(空調)のシステムには大きく分けて、セントラル方式と個別分散方式という2種類があります。空調EX.comで扱っている「業務用エアコン(空調機)」と言われるものは、上記の個別分散方式に分類されます。ちなみに、WEBのショップで販売されている冷暖房機器は殆どが個別分散方式の機械になります。
■個別分散方式とは・・・
室ごとの個別制御に適した冷暖房システム。セントラル方式に比べ省エネルギー・省スペースを図ることができ、コストパフォーマンスにも優れているためオフィスビルや店舗などに多く導入されています。
※セントラル方式は、一箇所に集中されている熱源から、建物全体に冷熱と温熱が分配される方式です。セントラル方式の空調設備についてはテクノ菱和が最適なシステムのご提案をさせていただきますのでこちらにお問合せください。